第11章 希望の裏には……
そのノートは日記だった。
何代目かは分からないが、混じりものが直接書いたであろうものだった。
そこに書いてあったのは…衝撃の事実だった。
〝混じりものが若くに死んでしまう理由は、魔女が力を手に入れるために生贄に捧げる事で魔法の力を授かることが判明した。〟
〝混じりものには必ずユニーク魔法というものがあり、必ず決まっていてどんなものでも治したりできる金色の花を生み出すことができるということも同時に発見した。〟
〝この日記を書いている私も金色の花を咲かせることが出来るんだ。私は今18歳だ。生贄にされる頃合は20歳だそうだ。〟
俺はこの日記を見たとき鈍器で殴られたかのような程の痛みが頭に走った。
○○○
そして今になって母さんの言葉が分かった。
〝運命から逃げて〟
運命とはきっと、生贄の事だろう。
母さんは……運命から逃げることは出来なかったのだろうか?
それとも……混じりものは自ら死を選んでいるのだろうか?