第10章 仮面は外せない
○○○
扉の開く音が聞こえる。
ヴィ「あ!ヴェネットおかえり〜」
笑顔で出迎えてくれる姉さん。
最近、ますます綺麗になってきている姉さんは誇らしく思えた。
そして幸せそうな顔をしている姉さんを見ると僕も心無しか、少しだけほっとした。
でも____醜い心の僕は奥底で少し痛みを感じた。
『姉さん。ちょっとお願いがあるんだけどさ…』
ヴィ「ん?どうしたの?」
『明日、放課後でもいいからさ実験室貸してほしいんだ…』
ヴィリルは考えてる様子だった。
(明日の放課後は特に使う予定もないし…私が使う名義で紙提出すればいっか。)
ヴィ「うん、いいよ放課後になったらもう使えるようにしとくね。」
『ありがと姉さん。』