第6章 知らないキス
私は目を思いきり瞑った。
「…そんなに緊張しないで?」
「だ…って…黒河さんは…したことあるかもしれないですけど……私は…その…//////」
キスするのは恥ずかしい。元彼の時でさえ、初めてキスするのは緊張した。
「俺だってしたことないのに。」
「う…嘘だぁ…!」
私は顔をあげ、黒河さんの方を見た。
「フフッ…バレちゃった。」
「…」(バレバレ…。)
「ねえ、目閉じて?」
「!…」
私はギューッと目を瞑った。
「っ…。」(早く…終わって……早く…心臓の音…速くならないで…。)
「んっ…。」
「!…」
リップ音が鳴り、唇に触れた感触。
「///////」(お…わった…ぁ…。)
「…もう一回。」
「!…」
「ん…っ…はぁ…かわい…っ…んっ…。」
「んんっ…。」
何回キスしたかわからない。ようやく黒河さんは唇を離してくれた。
「っ…///////」
私は顔を手で隠した。
「なんで隠すの。」
「だ…って…変な顔してる…っ…/////」
「可愛いよ?」
私は首を横に振った。