第17章 不思議な体験
グッ…と顔を寄せてきて、唇が触れるか触れないかの距離まで縮まった。
「!…」
「フフッ…可愛い。」
私は思いきり目を瞑った。
「…ねぇ…元彼とはどこまでしたの…?」
「…どこ…って…?」
「えっちした…?」
「っ…した…っ…。」
「…そっか。」
怜さんは唇にキスを落とし、私から離れた。
「…?」
「…ごめん、もう出るね。」
「!…な…んか…怒ってる…?」
「…怒ってないよ?」
「…でも…。」
「……興奮してんの。」
「!…」
「…好きな子の…体見たら…そりゃ…そういう気分にもなっちゃうでしょ…。襲いたくないから…出るね。」
怜さんは立ち上がってお風呂を出た。
「…」(怜さんになら…襲われても…いいのに…。)
ふとそんなことを思ってしまった。元彼とした時は、正直苦しかった。