第48章 失意の夜$
「………はい。すみません!」
ちゅうっ。
吸い上げると同時に口内に流れ込んできた液体に気づく。
「んん?あれ?」
「あぁ、鏑丸様の毒の効果ですね。少しの間、お乳が出るようになるんです」
「あの!もう一回飲んで良いですか?」
「好きなだけどうぞ?」
そう言って赤ん坊にするように炭治郎の後頭部を優しく押さえる。
夢中でちゅうちゅう吸っていた炭治郎がスンスンと鼻を鳴らし始めた。
「何か白藤さんから甘い匂いがします」
「え?」
炭治郎がスンスンと鼻を鳴らしながら、白藤の体を嗅ぎ回る。