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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第28章 激動


ザッ。

刀を構え、炭治郎が立ち上がる。



「小細工したところで、俺には勝てぬ。斬られたとて痛くも痒くもないわ」



空喜が炭治郎目掛けて飛行してくる。



集中しろ。

炭治郎が瞑目する。


子鉄君との地獄の鍛練を思い出せ。


あの人形を壊した時の攻撃を、繰り出せれば……



「何だ、ありゃあ…」



姿勢を低くした炭治郎。


気配の変化に哀絶以外の三体の動きが一瞬止まる。

燃える刃。
赫刀。

呼び起こされ、重なる無惨の記憶。

無惨を追い詰め、その頸を斬りかけた剣士の刀もまた赫刀であった。



ズズ。

炭治郎の額に痣が浮かび上がる。


その姿はと無惨の記憶の中にある剣士の姿に重なる。



「ヒノカミ神楽 日暈の龍 頭舞い」



一瞬にして、炭治郎が哀絶以外の三体の頸を斬り落として見せた。



今のでわかった。

もう、できるぞ。



あと一体だ。


一度に四体斬らないと、あと一体は…



離れた場所で哀絶と対峙していたはずの玄弥に目を移す。

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