第21章 戦闘開始
すっ。
襖が開き、時透が顔を出した。
「あぁ、ここにいた」
「あ、時透君どうしたの?」
炭治郎を探していたのか、時透はそのまま部屋に入って来て、白藤そっちのけで話を進める。
「鉄穴森って刀鍛治知らない?」
「鉄穴森さんは知ってるけど…どうしたの?多分鋼鐵塚さんと一緒にいるんじゃないかな?」
「鉄穴森は僕の新しい刀鍛治だから。鋼鐵塚はどこにいるの?」
ぶっきらぼうな時透の質問にも一つ一つ炭治郎は答えていく。
「一緒に捜そうか?」
「……何でそんなに人を構うの?君には君のやるべきことがあるんじゃないの?」
「人のためにすることは結局、巡り巡って自分のためにもなっているものだし、俺も行こうと思ってたから、ちょうどいいんだよ」
その言葉に、何か懐かしい響きを感じて、時透は炭治郎の腕を掴んだ。
「え?何?今何て言ったの?」
「へっ?ちょうどいいよって……!?」
ガンっ。
炭治郎の膝の上で寝ていた禰豆子が急に起きたので、炭治郎の顎と激突した。
「痛った!お、禰󠄀豆子!!起きたかー。兄ちゃんと一緒に鋼鐵塚さんとこ行こうな」