第77章 契りて繋がる縁たち$(冨岡裏)
「私が義勇さんとの間に男子が産まれ、輝利哉様の元に男子が生まれなかった場合、私たちの子が産屋敷の当主になる可能性が出てくるということです」
「………当主?」
「家督は男子が継ぐものと相場は決まって居ますでしょう?輝利哉様の兄妹であるくいな様達の誰かがお嫁に行かれても男子が産まれない限りは条件は一緒です。もっと端的に言えば、輝利哉様が病などで世継ぎのいないまま亡くなれば、次の当主、御館様は義勇さんという流れですね」
「…………無い!それは無い!」
恐れ多すぎる!
「有る無いでは済まない話です。ご理解出来ましたか?」
「俺の立場が非常に危うい事だけは分かった!」
「なので、すみませんがお腹の子が男子だった場合は御館様に名前を付けて頂かないといけないのですが、良いですか?」
「構わない。俺と白藤の子供で有るのが変わらないなら……///」
「ふふ。そうですね。では、新婚初夜しますか?」
「今のどの流れに初夜が?」
「仕切り直しのつもりで、蝮酒入りますか🎶」
「無くてもいい。俺は白藤を大事にしたいだけだからな」
ー了ー