第73章 乞い願う、光を求めて
「モテる女は辛いな?」
「……お人が悪いですよ、宇髄様」
「しかしまぁ、とりあえず……祝杯と洒落こもうぜ!!」
宇髄の号令の元、藤の屋敷で柱達と勝利の祝杯を上げることとなった白藤は、その数日後に冨岡との同棲生活を再開。
まだ完全ではないが、陽の光も克服しつつある。
だが、一番大きいのはやはり、彼女が人として生活出来るようになったことだ。
今日蝶屋敷に来たのも、もしかしたら、彼女の中に新しい命が芽吹いているかもしれない可能性があるからだ。
「冨岡さん、白藤さんを労わってあげて下さいね」
「……と、いうことは……?」
「ご懐妊です」
にこやかに告げられ、二人はこの日正式に夫婦となったのである。
ー了ー