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鬼滅の刃R18 藤の花嫁(冨岡夢)

第75章 祝福の白は青と交わる$(冨岡裏)


「先程はありがとうございました。愈史郎さん」

「なんの事だ?」

「さっき、片腕を欠損した隊士の処置を手伝って下さって」

「ただ、押さえつけただけだろ。手伝いも何も……」

「それでも、助かりました。男の隊士達は私だけでは抑えきれないこともありますから」



アオイは無意識に腕をさする様な仕草をした。



「そういう時、普段どうしてるんだ?」

「え?」



愈史郎の瞳に真実を言えと言われている気がした。



「鎮痛剤と称して睡眠薬を投与するようにしています」

「睡眠薬では時間がかかる。お前、もしかして以前に……」

「お客人に心配させるようなことはありませんので……!」



アオイはその場から逃げ出すように走り、台所へ向かった。



「あの人たち、早く帰ってくれないかしら……」



愈史郎さんの目は私の全てを、何でも見透かしてしまいそうだから……


こんな時、炭治郎さん達が来れば。


賑やかさで、こんな不安を何処かに追いやってしまえるのに……


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