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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第75章 折れない心


彼女は本当に鬼なのか?

自分とどこが違う?

肌の白さ。肌の温もり。鼓動。



誰でも向き不向きがあるように、彼女にも苦手があった。

互いに違いを見つけて、話して、笑い合えた日々があった。



君が鬼であると忘れてしまうくらいに。



狭霧山ではぐれた時は生きた心地がしなかった。

仲間たちからは散々に言われ、見つけ出した君は記憶を無くしていた。

猗窩座という鬼と閨を共にしたせいで、鬼の子を孕んだ君を。

煉獄邸へ行くと言ったあの言葉も、想いも。



全てがこんなにも胸を突き動かすのに……



こんな時にまで動けない。

情けない。

鬼として人を喰らう君を見て、俺は……



君に刀を向ける覚悟を、決めかねている……

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