第71章 残荷、陽炎
ドドドドド!!
突撃していく猗窩座の攻撃は冨岡には届かない。
「素晴らしい。見た事がない技だ。以前殺した水の柱は使わなかったぞ」
ニヤつく猗窩座の側面から炭治郎が飛び出す。
「ヒノカミ神楽 烈日紅鏡!!」
「邪魔をするな、弱者が!」
猗窩座の脚が炭治郎に向かって伸びてくる。
「破壊殺・脚式 冠先割」
ガシャッ!!
何とか受けた。
刀で!!
が……
ブシュっ!!
炭治郎の鼻先から血が噴出する。
ボタタ!
掠ったのか!?
それでこの威力なのか!?
「杏寿郎とはまた違うな。流麗!!水柱!!お前の剣技は素晴らしく、練り上げられている!!名を名乗れ!!お前の名を!!覚えておきたい!!」