第66章 222万PV御礼 貴方の隣り 現代冨岡$
「ね、手握ってていい?」
「あぁ」
やはり、怖いのだろうか?
こういう仕草が可愛い。
座席に乗り込み、安全バーを下ろし、2人で手を握る。
「それでは皆様、宇宙旅行へ!」
スタッフの掛け声に合わせ、車体が動き出し、照明が目まぐるしく変化する。
本当に星の中を走っているようだ。
速度が加速していく中、俺は白藤の手の温もりに安堵していた。
乗車後、白藤が俺を気遣わしげに見つめてくる。
「どうした?」
「ううん、義勇。気分悪くない?」
「あぁ。思っていたほど悪くない」
「うーん、1回飲み物買ってくるね。ちょっと待ってて」
数分後、白藤がドリンクを二つ持ってこちらに向かって来るのがみえたのだが、途中で姿が見えなくなる。
人並みに呑まれたか?
俺は白藤を見失った辺りまで歩くことにした。