第62章 スルタン企画 絶対君主には成れずとも下巻2完結$
「杏寿郎。とりあえず、王との謁見を取り持ってもらいたいのだが……」
騒ぎになる前に王との謁見を頼むことにしよう。
「謁見か!分かった!俺も同席しよう!」
「…………頼む」
この男と話していると確実に何かが削られる気がするのは何故だろう?
$$$
「ふん、よく戻って来られたな?」
国王、煉獄槇寿郎。
杏寿郎をはじめ、現王子たちの父。
厳格で生真面目な性格の王はフラムの名に見合う端が朱に染まる金糸の髪に金冠を思わせる瞳。
まさに厳粛な太陽のようだ。
「忙しい中、時間を割いて頂きありがとうございます。冨岡義勇、帰還致しました」
王の椅子の前で、かしずく冨岡。