第58章 絶対君主には成れずとも$ 下巻1
びくびくといつも以上に跳ね上がる体に戸惑いながらも、朔は自慰行為を続けた。
服越しの刺激であんなになるなら、直接刺激したらどうなるのだろう。
されども、朔の体は媚薬によって、未知への恐怖よりも、快感への欲求に囚われて……
掛布の下で朔は、とうとう下着を取り払ってしまった。
ツンと上を向いた胸の先端は掛布の上からでも主張しているのが視認できた。
ゴクリと生唾を飲みこんで、上半身にかかっている掛布を自らの手で下へ下げる。
あぁ、なんと厭らしい光景だろうか。
自らの胸を自身の指でしごいている。
摘まんだり、押し潰したり、冨岡が愛撫で施す前戯を自身の指で行う。
仮に。
今、そこの扉が開いて冨岡が顔を出したら自分は恥ずかしさのあまり、寝込んでしまうかもしれない。