第6章 *ADB*幽霊の春* @キセキ@
side
「ね~何でこんなに練習しんどいの~?」
「いちいちうるさいのだよ、紫原。」
「お前、入部してから何回言ってんだよ……。」
「確かに回数は多いと思います。」
「あと、お菓子食べていい?って言うっスよね?」
楽しそうな輪だなぁ……
あの中に入って、会話したいなんて
無理だよなぁ……
緊張して、普通に会話なんてできないし
私、面白い事言えないし
皆と打ち解けてるさつきが羨ましいなぁ…
もう2年になったのに、仲良くなれた自信がない…
私は一応、帝光中学マネージャー
皆での打ち上げなどには参加したけど
黒子君並みに目立たない
……別に影薄いわけじゃないんだけどなぁ
「しんどいのは勝つためだ。
負けたくないなら、しっかり練習してくれ。」
「も~分かってるよ~。」
あ
今
黒子君と目が合った
だけど、
私が逸らす前に目線を外された
…私と目が合った事とか、どうでもいいのかな
ドリンクを持った足を止めた
自信が無さ過ぎるのも、だめかな……?
でもでも、受け入れられなかったら、こわいな……
あぁ、我ながら情けないな私……!
足を止めたまま頭をブンブンと振る
そんな私を輪に引き入れたのは
青峰君だった