The end of the story 【ツイステ】
第1章 mirrorハプニング!
「ひ、ひいいい!消されちまう!逃げろ!!」
「はぁはぁ………み、見たか!大魔法士グリム様の実力を!ニンゲンの指示なんか無くたってらくしょーなんだゾ!!」
「……全部追い払えたからってグリム…」
「どうだ!お化けめ!参ったか!!」
この狸完全に調子に乗ってるよ。完全に怖がってたくせに強がっているグリムを呆れながら見ていると
目しか分からないけど笑顔のクロウリーさんがやってきた。このオンボロ寮でその仮面姿みるとゴーストよりもびっくりしそうになるな。とこっそりと思った。
「優しい私が夕食をお持ちしましたよ……って、それは先ほど入学式で暴れたモンスター!追い出したはずのに、何故ここに!?」
「ふ、ふんっ!オレ様がゴーストを追い払ってやったんだゾ!感謝しろっ!」
「?…どういうことです?」
クロウリーさんに二人でここに住むゴーストを追い払ったのだと簡単に伝えるとゴーストがいたのを完全に忘れていたのかわざとらしく話し出した。
「あ、あああ〜〜そういえば、この寮には悪戯好きのゴーストが住み着き、生徒たちが寄りつかなくなって無人寮になっていたのを忘れていました」
「それ、割と重要なことでは?」
「しかし……貴方たち二人で協力してゴーストを追い払った…ですか」
ふむとクロウリーさんは口元に手をやって考え込むが、グリムは協力なんてしてないと主張する。
実際倒したのはグリムだし。私はグリムを見ながら次に出てくるお化けの場所を教えて見ていただけだったから間違ってはいない。
「お二人とも私にもう一度ゴースト退治を見せていただけませんか?」
「えー。オレ様、もう疲れたんだゾ!お化けだってもういないし。それよりツーナーかーん!」
「ゴースト役は私がします。私に勝てたらツナ缶を差し上げましょう」
あ、確かこの場面でクロウリーさんが変身薬を飲んで……
「それでは変身薬を………」
何処からか取り出した飲み薬をクロウリーさんが飲み干すと一瞬でゴーストの姿に変わった。ゴースト姿になってもトレードマークの烏のような黒い仮面は外さないところはクロウリーさんらしい。
こんな一瞬で姿を変えることができるなんてやっぱり魔法ってすごい、科学とは全然違う力って感じだ。