第35章 第35話 再び
薬研「そんな相手を大将は許せるのか?」
千歳「そうだな。全て思い出したら嫌悪するかもしれないし、自分の決断に後悔するかもしれない。それでも、アイツ等には生きていて欲しいんだ。そうして人の様にやり直せる事を知ってもらいたい」
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「「かあさまー!」」
千歳「翡翠、瑠璃」
翡翠「かあさま」
千歳「よしよし」
山姥切「お前もおつかれ」
政府の管理する病院からの帰り道。
子供達は託児所に預け、俺と千歳は病院で治療を受けていた。
もっとも、治療を受けているのは千歳だけで、俺はただの付き添いだが。
千歳「ああ。国広、付き合わせて済まなかったな」
山姥切「問題ない。夫婦だろ」
催眠療法を使い、千歳は徐々に記憶を取り戻しつつある。
今日は俺たちの出会いから二年前の誘拐事件の前までの記憶を呼び覚ましたとのことだった。
山姥切「それより、大丈夫か?」
千歳「ああ」
俺が付き添うのは、あと二回。
その二回には悪夢といっても過言ではない場面がいくつもあるという。
山姥切「無理はするなよ?」
千歳「ありがとう」
まだ、不安は残る。
全ての記憶を取り戻した訳でもないし、新しく迎えた彼等との和解も上手く進むか分からない。
それでも、帰って来たんだ。
この本丸に。
「「主、おかえりなさい」」
千歳「ただいま」
これからまた始めよう。
幸せな夢の続きを。
終了!!
後日談 廻り も合わせて本編完結となります。