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刀剣乱舞 ミラーツインズ R18

第34章 第34話 空白@


歌仙「何を、言っているんだい?」

彼女から口付けられて、その舌に馴染みのある錠剤が乗せられていることに気付く。

ごくり。

歌仙「君、正気かい?」

千歳「ちょーぎに言われたんだ。飲ませる相手は自分で選べって。これまでの私なら迷うことなく太郎太刀を選んでいただろうが、私はお前が良いんだ。歌仙…」

お前が良いんだ、国広。

脳内で反芻される言の葉は、この場にはいない者へ向けられたもので。

もう、お前の元へ戻れないなら、せめて私自身を見てくれる男と共にありたい。
そう、思った。

だが、媚薬を飲んだハズの歌仙は私を抱き締めると、こう言った。

歌仙「前にも言ったけど、君は自分を大切にするべきだよ。確かに君は魅力的だ。僕だって許されるものなら君を自分のものにしたい。でも、君には、君の心の中にいるのは僕じゃない」

千歳「歌仙」

歌仙「本当に僕でいいのかい?」

千歳「歌仙、歌仙…ごめん」

歌仙「うん、分かっているよ。大丈夫だよ。僕こそごめん。今日で最後にするから君を抱かせて欲しい」

千歳「うん、抱いて…」

彼女はこの細い身体にどれだけのものを背負っているんだろう。

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