第34章 第34話 空白@
何故だろう、ここは自分の居場所ではないと思うのだ。
歌仙「主」
千歳「歌仙」
歌仙「どうしたんだい?」
千歳「うーん、何か色々あったから改めて考えを整理してた」
じっ。
歌仙「何だい?」
千歳「うん、今更ながらお前を初期刀に選んでおけばと考えてた」
歌仙「君は…随分と素直だね」
千歳「ただ、私が知っている山姥切国広とこの間見た山姥切国広は少し違っているように見えて…」
歌仙「うーん、もしかしたら君の山姥切国広は極なのかもね」
千歳「極?」
歌仙「刀剣男子たるものの宿命というべきか。主により一層誇らしくなる為に修行に出て、鍛練を積み、極となって戻ってくるんだ」
千歳「極になると姿形が変わるのか?」
歌仙「多少なりとはね。ただ、僕は極の山姥切国広をあまりよく知らないからなぁ」
千歳「そうか」
歌仙「ごめんね」
千歳「いいや。いいんだ。私にとっての山姥切国広はただの刀じゃなかった。それは分かったから」