第32章 第32話 違和感@
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本丸。
気怠い身体を引きずって身を起こす。
腰に激痛が走る。
千歳「っー」
ちょーぎ「ああ、まだ寝てた方が良いよ?」
千歳「ちょーぎ」
ちょーぎ「君が悪いんだよ?勝手に外に出ようとするから」
手袋越しにつーと輪郭を撫でられる。
千歳「歌仙は?」
ちょーぎ「ああ、彼ね。どうしたと思う?」
千歳「まさか…刀、解…?」
ちょーぎ「さあね。ああ、君はしばらく外出禁止ね。大丈夫、君が寂しくないように俺達で相手をしてあげるから」
千歳「嫌だ…出して…ここから、出して…」
ちょーぎが審神者部屋から出て行く。
歌仙、ごめん。
逃げられなかった。
お前が必死に血路を開いてくれたのに。
千歳「歌仙、ごめん。ごめん…」
ぼろぼろと涙を流す君に正直、欲情した。
歌仙「気に病むことはないよ?」
千歳「歌仙。良かった…無事で、良かった…」
とすっ。
布団の上に押し倒される。
千歳「歌仙?」
歌仙「済まない、主」
千歳「やめてくれ、歌仙…頼む」
歌仙「やめられないよ。僕も男だからね」
ちゅ。
首筋に啄む様に口付けられて、赤い花が咲いていく。
ああ、日常が遠退いていく。