第4章 第4話 誰そ彼(たそかれ)
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薬研視点
薬研「たーいしょ、山姥切の旦那と何してたんだ?」
山姥切の旦那の手を掴んでそのまま移動する大将を見て、俺は弟達に新撰組刀達の案内を任せ、大将達の跡をつけることにした。
二人で連れだって審神者部屋に入る。
俺は二人に気付かれないよう、気配を消して襖を少しだけ、開けた。
その光景を見て驚いた。
大将が山姥切の旦那に自分から口付けをしていた。
しかも一度だけでなく、二度も。
カッ、と全身の血が熱くなるのを感じる。
その時。
チリンッ。
こんのすけ「薬研藤四郎殿、指令です」
この時ばかりは政府に感謝した。
スパン。
襖を開く。二人がこちらを見て、一瞬固まる。
千歳「薬研」
薬研「大将、今日は俺っちが近侍のハズだ。山姥切の旦那、すまんが席を外してくれ。俺と大将に指令だ」
『神力補給のため、近侍と閨を共にすべし』
政府からの文を見せ付けるように二人の前につき出す。