第4章 ❄️️ Plus Ultra !!
「今日は俺のライブにようこそー!!! エヴィバディセイヘイ!!!」
…シーン
(プレゼントマイクだ…)
受付けを済ませて今試験の要項が記載されたプリントをもらい、通されたのは大ホール。
何百人もの生徒が大人しく座り、プリントと睨み合っていた。
指定された席は端の方の、前から7、8列目だ。
「こいつあシヴィーーーーー!!! 受験生のリスナー! 実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!! アーユーレディ!?
YEAHHHHHH!!!」
試験官(?)のプレゼントマイクは緊張している受験生達を和ませようと(そう思うことにする)するが、なかなかついていける者はいない。
(無理もないね。)
そのせいでただ1人で叫んでいるだけの光景になるのだが、彼はラジオパーソナリティをやっているらしい。ハイテンションを維持しつつ1人で喋ることには慣れているのだろう。
「入試要項通り! リスナーにはこの後!【模擬市街地演習】を行って貰うぜ!!持ち込みは自由!プレゼン後は各自指定の演習会場へ向かってくれよな!!」
1度読んだ試験要項のプリントを再度見下ろす。
持ち込み自由なのはラッキーだ。
この個性は冬に手ぶらだと不利なのだ。
「演習場には''仮想敵''を三種・多数配置してあり
それぞれの【攻略難易度】に応じてポイントを設けてある!!
各々なりの'''個性''で''仮想敵''を行動不能にし ポイントを稼ぐのが君達の目的だ!!」
なるほど、ヒーロー科っぽい。
「もちろん他人への攻撃等アンチヒーローな行為はご法度だぜ!?」