第1章 見てるだけで
10時半過ぎ食堂に一人残されたエレンはリヴァイの食器を片付けていた。
いつも9時半には寝ているためかそれともリヴァイに止められるまでずっとオルオからリヴァイの自慢話を延々と聞かされていたためか
夢現しながら洗い進めた。
使い終わった食器も綺麗ですぐ洗い終えた。唯一この時だけリヴァイが几帳面で良かったと思えた。
エレンの今日の仕事は終わり。
「んだよ、眠てぇのに」
伸びをして食堂から出ようとした時テーブルの上に綺麗な枝のしおりを見つけてしまい手に取る。
その席に最後までいたのはミヤビだ。
明日渡せばいい。とりあえず今日は眠い。
ガタッ
「!
誰かいるんですか!?」
…人の気配がする。
「ハハ…10時過ぎだぞそんなわけ、な」
誤魔化して食堂を後にした。
が、確実に「誰か」がいた。