• テキストサイズ

ここで君ともう一度

第5章 火の神様の場所で


マリサイド

肩で息をしながらも、山道を駆け上がる。
さっきまでかかしと歩いていた山道とはまるで気配が違う。
私が昔からしっている道…
でも、でも火の神様の場所にいけば、何か…


そして、かかしといたであろう火の神様の場所にたどりつく。

早朝のすんだ空気につつまれ、そこはまたより神聖に感じた。


かかしと一緒にここにきて…
階段をおりようとしてて…


と夢であったとしても
はっきりと鮮明に言葉も、感情も、感覚も覚えている記憶をたどる。



かかしと離れた階段のとこに…何かある…



「かかしのお面…」



狐のお面がポツンと階段のところに立てかけてあった。
その様子は落としたという感じではなく
置いていったというほうが合っている。



「せっかくかかしがお面はずしてくれたのに…
これじゃお面1枚分どころじゃない。何も感じれないよ…」


短くも濃かったかかしとの出会いに、涙目になった。


「手、放すんじゃなかった…」



後悔だけがいっきにおしよせた。
/ 126ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp