第1章 意地悪悪魔さま
「え……っ」
嫌な予感しかしない朧は。
一瞬青ざめる、けど。
「やば」、そう、思った時は時すでに遅し。
目の前の恋人は楽しそうに目と口元を緩めて、意地悪なその表情を晒したのだ。
「ふぁ……んんっ、ぁんっ、ぁ、ぁぁ……っ」
先ほどまで楽しく食事をしていたテーブル。
今テーブルに並べられた馳走は朧。
開かされた両足の間、割れ目に舌を這わせ、食むようにルシエルは朧の蜜を啜り続けた。
「ルゥ、ルゥ……っ、お願い…っ、も、はなしてぇ」
強い刺激から逃げるように、頭を左右に振って。
両手を使ってルシエルの頭を秘部から離そうとしても、全然動いてくれない。
それどころか、ルシエルは舌先を器用に動かして違う快感を朧へと何度も何度も与えていく。
舌先だけを丸めてツンツンとつつくようにしたかと思えば、口の中へと蕾を咥え吸ったり噛んだり、時には舌全然を使ってざらざらと舐めていく。
「るぅ……っ、しんじゃう……っ」
次々に押し寄せる強い快感の波に耐えきれずにそう、叫べば。
一瞬顔を上げたルシエルは濡れた唇を一舐め、して。
朧とわざとらしく視線を絡めた。
「もっと乱れろ、朧」
「………っ」
瞳を細めてそう、囁きながら。
ルシエルは朧の中へと指を二本、ゆっくりと推し進めていく。
「ひ……っ、あ━━━━ッッ」
ガクン、て。
体を弓なりに反らし逃げようとする朧の腰を掴み。
さらに蕾に舌を這わせるルシエル。
「や…っ!?…っめ、だめだめ、ぃあぁ…っ!!」
びくびく、と痙攣し朧が果ててもなお、指も舌も動きを止めずに。
ただただ朧に同じ快楽を与えていく。
朧が泣いても喚いても、懇願しても。
それは止むことはなくて。
ただただ、無心に朧を貪り尽くした。