第8章 隠秘慰撫(R18)
「可愛いぞ、瑠璃。もう1度したくなる」
「ーー〜ーーっ、もーーっだめっっ」
「はははっっ、冗談だって」
「政宗つ!」
笑う政宗に抱き締められて、一緒に笑った。
一緒なら 怖くない、辛くない。
笑っていられる。
辛くても、悲しくても、
一緒なら笑って乗り越えられる。
失くしたくない 離れたくない。
失くさない 離れない。
「わたし…今は…死ねない、な……」
抱きついている政宗の胸から
心臓の音が聞こえてくる。
その規則的な音を耳にしながら、
瑠璃は眼を閉じた。
2刻程して眼を覚ました瑠璃。
隠した事を話してくれるかと思ったが、
話さずまた眠ってしまった。
そして翌朝。
朝、布団の中で話してくれることがよくあるので、待ってみたけれど、話す気配はなく、俺を見てフワフワと幸せそうに笑うだけだった。
(まっ、でも、何か解決したみたいだな)
笑顔は穏健で、ここ何日かの憂いた様子は無くなっていた。
(それ程 たいした事でもなかったのかもな)
などとかんがえながら優甘に笑う瑠璃に口付けをした。