第7章 秘密の悩み
瑠璃は独り、城内の池のほとりに座っていた。
拝賀の日、信長と初めて2人っきりになった場所。
信長様が戦の無い世の為、戦をしていることは理解している。
(それは、正しくもあり、正しくもない……)
最少の被害で収めようとしている事もわかる。
(この時代はまだコレが最善なのだとしたら…)
考えて、頭を振った。
「はぁぁ〜…」
銃を造って、誰が得をする。
誰が誰から護る為に使う。
誰が管理する。
考えれば考えるほどに答えは見えなくなってゆく。
私はどうするべきなのか、
私は心の折り合いをどうつけるべきなのか…
(難しく考えすぎなのだろか………)
解らなくて、その日は考えるのを放棄した。