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私が死のうと思ったのは【ヒロアカ夢】

第20章 ブラッドレッド


◇◇

そうこうしている間にいつの間にか週の終わりに近づき、彼女のとの約束の日が迫ってきた。

なんとか勇気を出して彼女を遊びに誘った日、希里からオーケーをもらったのだ。
ついでに流れで連絡先まで交換すれば、その日の俺はいつにも増して浮かれてしまっていた。


俺は多分、希里トバリの事が好きだ。


その気持ちに気づいたのは割と最初の頃からだったと思う。

初めて試験会場で会ったあの時、俺は彼女に一目惚れをした。それから同じクラスになり、彼女の事をもっと知れば、また再び惚れ直す。

年の割に少し大人びていて、美人で、優しい。

しかし時に寂しい表情をする彼女から、どうしても目が離せなかった。どうしてそんな顔をするのか、なにが彼女を追い込んでいるのか、最初は純粋に心配で気になっていた。

しかしその感情は次第にわがままな、自分勝手な欲望へと変わる。


俺が彼女を守りたい。


何が彼女を惑わすのか、俺にはわからない。
しかし、それを知るのは俺だけがいい。俺が希里の一番の理解者となり、側にいて守ってやれたら、どんなに幸せか。

しかしある昼休み、希里と轟がデートしたという話題にで教室は一気に盛り上がる。否定をする彼女は恥ずかしそうに轟を連れて教室から逃げてしまい、俺はつい彼らを目で追ってしまう。

すると突然希里が振り向き目が合えば、俺は恥ずかしくなってしまいすぐに視線を外してしまって。なにやってんだ、と反省するももう次に頭を上げた時には彼女はいなかった。

「ねえねえやっぱり轟と付き合ってるのかなー」

「三奈ちゃんこの手の話題本当に好きね、ケロ」

「だってだってうちら高校生だよ!?そりゃ恋の一つや二つ、あってもおかしくないでしょ!気になるでしょ!」

「ほどほどにね」

「気になるなあ〜お茶子はなんかしってる!?いつも一緒だしなにか聞いた事ない?」

「え〜聞いた事ないよ。あんまりトバリちゃんからそういう話題でてこないし」

「うーん、怪しい!」

盛り上がっていく女子たちに、思わず焦りを感じる。

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