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あなただけを…

第25章 ➖ひとときの➖*



彼が現れた事により安心したのか
先程の恐怖と安堵で心が入り乱れる…

『……っ…アズール…』

自然とアズールに手を伸ばしてしまう
彼と目が合い
今朝の事を思い出す…

“あなたの事だって思い出したくもないんです“
その言葉を思い出してしまい

伸ばしていた手を引こうとした
引こうとしたのに…

その手をあなたに捕まれ
あなたの胸の中へと収まっていた…

『!?…なんで…なんで抱き締めて…っ…』

突然の事に驚きながらも
彼の香りと体温に
安心感を覚えていたのも束の間…

(??…私の知らない匂いだ…安心する…
 え?…待って…私…キスしてるよね…?)

思わぬ出来事に目を見開いたまま
あなたを見てしまった
昔より大人びたあなたの顔…


「…すみません…僕はなんて事を……っ…」

彼の行動で私の中の
理性の糸がプツンと切れた音がした…

彼が最後まで言葉を発する前に
私から唇を重ねた…
触れるだけのものから始まり
舌で唇をなぞり舌で口の間をこじ開け
あなたの舌を絡めとる
長い口付けの後に唇を離す…

「っ…はっ…はぁ……」

息継ぎがわからなかったのか
あなたの息が上がり呼吸が乱れる…
ソレさえも私を欲情させる…

『アズール…お願い。このまま私と……』

彼の長く垂れた左の髪をかきあげ
耳元でとびっきり甘い声で囁く
耳の縁を舐めてワザと耳元で水音を鳴らす

「っ…んっ…あなたって人は…
 どうなっても知りませんよ?」

“反撃“と言わんばかりのキスをされる
本能に任せた貪る様な…強く…心地のよいものを…
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