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あなただけを…

第20章 ➖秘密➖


「おや…ハーツラビュル寮の皆さんに…
 サラじゃないですか
 もしや、マジカルシフト大会に向けての
 敵情視察ですか?」

「えーと、これには色々とワケが……」

口籠ってしまう彼等に
不適な笑みを浮かべるジェイド

「スパイ行為を見逃すわけには……」

『ジェイド!ストップ!
 ワケは私から話すから落ち着いて…
 いい?追いかけっこしようとしないの!』

彼を制する為に
母親の様な口調になってしまった…
その2つの事に彼が驚き
走り出そうと前のめりになった体を戻し
クスッと笑う

「!?…フッ…バレてしまいましたか…
 えぇ、わかりました。
 サラから話しを聞くとしましょう」

『と、言う事で…みんな次に行っててね?』

「う、うん…ココはサラちゃんに任せるね
 次はサバナクローだから〜」

「総員退却!」

みんなを見送り…2人に問い詰められる

「ねぇねぇ〜…アレ…なんだったの?」

「そうですね…随分と楽しそうで…
 詳しくお聞かせ願いますか?」

フロイドが離してくれ
2人にこうなった経緯を説明する

「へぇー…んな事してたんだぁ」

「だから暫くラウンジを休みたい…
 なんて、言っていたんですね…」

『うん…みんなに迷惑かけて悪いけど…
 大事な事だからさ…』

2人を見ると“オレ/僕らよりも?“なんて顔で
見てくる…

『はぁ…君ら私で遊んで…でも、良かった』

(この間の事があったから…
 気まずいままじゃなくて…)

「あ!そうでした… サラ…
 マジフトに興味はありませんか?」

『ん?無い!特別なこと無い限りさぁ
 戦うの好きじゃないし…』

「そうですか…残念です…」

『案外あっさり引くじゃん…何があるの?』

「ん〜?なぁ〜んにも?」

2人の含みのある笑みに違和感しかなかった…

『じゃ…私行くから……ちょっ…フロイド』

ガシッと片手を掴まれた…
そのまま引き寄せられ、耳元で…

「オレ諦めないからさぁ…
 オレの本気みせてあげるね?」

ニカッと笑い手を離すフロイド

(真っ直ぐだな…胸が痛くなるくらい
 ごめんね。それでも…忘れられないんだよ
 アズールの事が…)

彼らはラウンジへと向かう為
私達は会話を終え
私はサバナクロー寮へと向かうのであった…
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