第61章 ➖突然の…➖

「サラ…返事は…？」

いつまでも返事をしない私に
上体を起こし
不安そうな眼差しで問いかけてくる…

しどろもどろしながら
先程脳裏に掠めた事を
口に出してみる

『…あの…えっと…アズールさん…
　それは、プロポーズになります？』

「？…えぇ、そうですが…
　なにかおかしなところでもありましたか？」

表情を変えず言い切るアズール

急な出来事に混乱してしまう…


『え？…ん？アレ？どうしてそうなったの？』

「それは…ずっと考えてはいたんですが…
　僕が寝ている間にどこかに出ていたのでしょ
　う？それすら僕は怖くなって…
　また、あなたを失うのが…。
　だから…もうあなたを失わない様に
　僕との契約で、婚姻関係を結びたいんです」

『んーっと…それは私を信用できないから？
　それとも…他の理由？』

「後者ですね…この学園には優秀な生徒が多い
　…あなたを奪われる恐れだってね…。
　それならば、あなたを僕だけにしたい…
　僕は、その芽を摘み取ってしまいたいん
　ですよ…」

『嬉しいけど…。
　アズール…あなたも素直じゃないわね。
　あの2人が本気だから焦ってるんでしょ？』