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あなただけを…

第60章 ➖煙➖


−パチン−

全身から煙草の匂いを消し去る

『ほら!コレでキミらは満足か?あ”?』

「なぁ〜んでキレてんのさぁ…
 コッチのがサラの匂い楽しめるのに♪」

「では、僕も失礼して……うん。
 この方がいい…貴方の香りを楽しめる…」

左右から抱き締められ
そう呟く2人…

『あぁ〜…もう。わかった!止めます!
 それでいいんでしょう?』

投げやりにそう言うと
2人は離れて
お互い顔を見合わせて
アイコンタクトする…

「やった〜♪
 ねぇねぇサラってさぁ〜…
 なんやかんや言ってさぁ……」

「「オレ/僕らにあまいですよね」」

満面の笑みで声を揃える2人…

『はぁ…そうだよ。
 アズールとは違う意味で2人共大事だもの。
 そりゃ甘くなるでしょう?
 もう…知ってて言ってるんでしょう!
 あ!そこのやつ嫌じゃなかったらさぁ…
 2人で食べてね?私そろそろ行くから』

テーブルに置かれた
鍋に入ったスープと
皿に乗ってるサンドイッチを指差し
正直に彼等に気持ちを打ち明けた事に
なんだか気恥ずかしさを覚え

魔法で食器を片付け
部屋へと戻った
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