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あなただけを…

第51章 ➖視線➖


=ディアソムニア寮=


浮遊術でシルバーを浮かせ
本人の自室まで連れて行く




=ディアソムニア寮・シルバーの部屋=


(リリアちゃんの部屋より綺麗…
 さっぱりしてるな…さて、着替えを…)


魔法で着替えを済ませ
上掛け布団を折り畳みベットへとそっと置き
本人に布団を掛ける

『おやすみシルバー…』

頭をそっと撫でて、部屋を後にする…


=ディアソムニア寮・廊下=


「シルバーが手間をかけたようだな…」

声のする方を見るとマレウスが立っていた

『ふふっ…そんなことないわよ?
 私のがみんなにお世話になってるからね?
 シルバーのお世話も懐かしいものね…』

「そうだな…。
 まだシルバーが赤子の頃からだったか…
 リリアと共に世話を焼いていたな。
 まるで、昨日のことのようだ…」

『そうね。そろそろ首が座り始める頃ね…
 そんな頃だったかしらね?懐かしいわね。
 急いで私の世界に帰って…
 父にも協力してもらってねぇ。
 粉ミルクや哺乳瓶…色々買い揃えて
 お世話の方法なんかも聞いてね。
 魔法薬で回復して戻ったのよ』

「あぁ、そうだったな。
 いきなり現れたサラにも驚かされたが…
 困り果てていた我らの力になるんだと
 言って聞かなかったからな…お前は…」

『だってねぇ…。
 皆してオロオロしてるんですもの。
 困っていたら見過ごせないのは…
 今も昔も…ね?
 それが他人の為になら尚更よ』

「ハハッ…そうだな。サラらしい。
 あの時から僕はお前を……
 いや、これは言わない方が身の為だな…。
 僕は少し散歩をしてくるよ…
 何かあればリリア達に伝えてくれ…」

優しく微笑んでいたかと思えば
一瞬だけ憂いを帯びた表情へと変わるマレウス

「頼んだぞサラ…ではな」

私の頭をポンポンと撫で
目の前から消え去るマレウス

暫く彼の居た場所を見つめたまま動けずにいた

人の気配がし
今現在の自室へと戻るのだった…
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