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あなただけを…

第45章 ➖大切な……➖





アズールがそのまま立ち去って行った…

思考が追いつかない
言葉を発することが出来ない

(そうだよね。君には関係ないよね…
 これでいいんだよね?…君に嫌われれば…
 これでいいはず…だよね…そうだよね……)

先程の彼の言葉を思い出し…
自分に言い聞かせる…

彼との歳の差を考えれば…
まだまだこれから様々な出会いをし
社会へと飛び出し、大人への階段を登る彼…

私は大人なのだから…
この気持ちを秘めていれば
そのまま墓場まで隠し通す
そう決意していた…はずなのに…

(アズール…君の為だよね…私だけが……)

「サラ?… サラ…」

「ねぇ… サラ?」

不安気な表情の2人に名前を呼ばれ
いつの間にか涙が両頬を伝っていた…

『…ハハッ…ごめんね…おかしいなぁ…
 望んだ展開だったのに…なぁ…なんで…』

そのまま2人が私を優しく包む…
フロイドは私を抱き締め…
ジェイドは頭を包み込み優しく撫でる…

『ハハッ…なんなのさ…君たち…優しすぎ』

「いーよ…今はムリに笑わなくて…
 見てて胸がギュッとして痛いから…ね?」

「そうですよ…今は僕たちに任せて…ね?」

その言葉でそのまま彼らに身を委ねていた…
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