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あなただけを…

第30章 ➖お仕置き➖


−ゴゴゴ−

地響きがすると
黒いモヤの様なものが辺りに立ち込め
周囲が乾燥していく…

「な、なんだコレ?鼻が乾く…目がいてぇ!」

「レオナ先輩が触れたものが全て…
 砂に変わっていく」

「これが俺のユニーク魔法…
 王者の咆哮[キングス・ロアー]…
 皮肉だろ?何より干ばつを忌み嫌うサバンナ
 の王子が持って生まれた魔法が…全てを干上
 がらせ、砂に変えちまうものだなんて!」

「レオナ…さ…っ…苦し…っ…」

「ラギーの腕にひび割れが!」

「まさか人間も干上がらせるってのかよ!?」

『そりゃ人も半分以上水分だもんね…』

「レオナ、それ以上はやめるんだ!
首をはねろ![オフ・ウィズ・ユアヘッド]」

『あらら…防衛魔法に長けてる様で…』

「サラ!さっきからなんでそんなに
 冷静なんだゾ!」

『え?…いや…悪い事した子達だしさぁ
 …ある程度は痛みを…ねぇ?』

「ヒッ…言ってる事も顔も…怖いんだゾ!…」

『そろそろいいかな?リドル先輩!
 隙を作りますので…お願い出来ますか?』

「え?あぁ…任せて」


−パチン−


蔦を脚に絡ませた後に風で背を押し
レオナをおもいっきり地面に叩きつけた


『リドル先輩お願いします!』

「首をはねろ[オフ・ウィズ・ユアヘッド]」

「がはっ!…ゲホゲホッ…!」

「2人共さすが!
 レオナくんの魔法が止まった!」

「ラギーからも手が離れたぞ!
 早くこっちへ!」
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