第1章 協奏曲 ─concerto─
「あっ、なんで…」
その拍子に、ズルリと俺が抜け、四つん這いになった彼の、得も言われぬところが丸見えに…
今の今まで『おれ』を咥え込んでいたそこは、おれの形にぱっくりと口を開けていて…
「やらしい…奥まで、丸見えだよ?智くん…」
「…ああっ、見ないでよ…翔ちゃんの、意地悪…」
可愛くて可愛くって、もう、どうにかしちゃいたい!
背中から抱き締めて、その無駄のない綺麗な背中に唇を這わせた。
肩甲骨の上を強く吸うと、そこに朱い花が咲く…
俺の…所有の証…
「ああぁ…気持ちイイ…背中…」
「智くん…背中、好きだもんね…」
唇をずらして、何度も何度もキスを落とす…
その度に智くんは小さく震えた
その反応が堪らなくて、繰り返し痕を付けていくうちに、気が付いたら、背中には数え切れないほどの朱が…
あ……
ヤバい///
やりすぎたな…後で気づいたら怒られそう…
今付けたばかりの朱い痕を指先で辿る…
「…お願い…翔ちゃん…イレ、てっ…」
仰せのままに……
細腰をしっかりと抱えて、滾る尖端を、再び元いた場所へを送り込む…
さっきまで居た中は、おれの形にしっくりと沿う
……あああ、気持ちイイ…
待ってましたとばかりに、彼の意思に関係なく…
いや、意思通りなのか?
おれを締め付け、蠢いて…
早々に持ってかれそうになって、ぎゅっと目を瞑って堪えた。
イレた途端は、ありえないでしょ!
こみ上げる射精感を逃そうと、智くんには気付かれないように、小さく深呼吸をした。
…まだだ///
まだ、早いぞ!櫻井翔…