• テキストサイズ

ダイヤのA 御幸一也

第11章 嬉しそうな顔


「だそうだ、倉持ー。残念だったな」

「倉持くんの何気に後輩想いな所、情に熱い所も素敵だと思うよ。
同室だし、心配なんだよねー。ホントはすっごく優しいんだから。」

照れてしまったのか、矢代、てめーと言ってヘッドロックをかけられた。

「痛い痛いー、ギブです。」

「つうか、お前さっきばっちり見えてたからな。スカートもっと長くしろ。」

「それは御幸くんのせい。見ないでよ、えっち!」

「倉持…見たのか?即刻忘れろ、永久に!」

なんで御幸くんが向きになるのよ。原因作ったの御幸くんなのに。


練習中、沢村くんは元気いっぱいで、心配なかったみたい。
御幸くんとクリス先輩にバカバカ言われてるのはちょっと笑ってしまった。




明日から合宿、近所の人やOBから、差し入れがたくさん届いてる。
中には賞味期限が早いものもあったりするから、チェックしとかないと。

雨で練習は休みだったけど、青心寮に向かった。


「あれ?御幸くん早いね。おはよ。」

「おはよーさん。舞ちゃんも早いな。つうか、練習休みだし。」

「差し入れをチェックしとこうと思って。後空き部屋のお掃除。御幸くんは何やってんの?こんなところで」

「俺はこの雨の中、おそらくランニングに行こうとしてるバカを捕まえに。ほら、来た。」

ありゃ、沢村くん。こんなに雨降ってるのに走りに行くつもりだったの?
合宿前に風邪引いちゃうよ。


「ちょっと付き合えよ、沢村。
逃げんなよ。」


悪そうな顔してるよ…


「まさか!俺がクリス先輩の代わりに1軍に上がった事を根に持って!舞姉さんまで!!
みんなで俺をいじめる気か?!」

姉さんて…


「そうそ、それそれ。」

ニヒヒって、悪い顔してないで、この暴走を止めてあげて。


「舞ちゃんも来なよ、差し入れのやつは後でこいつと手伝ってあげるからさ」

面白そうだし、私も御幸くんにくっついていった。


クリス先輩と降谷くんもいて、丁寧に挨拶をしていた。


「その前に雨に濡れちゃってるからちゃんと拭いて」

タオルで沢村くんの頭を拭いた。

クリス先輩の野球教室が始まった。

/ 362ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp