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ダイヤのA 御幸一也

第8章 新入生


新入生の自己紹介が始まる。
名前と基本ポジションを大きな声で言う。

毎年恒例らしい。


御幸くんいないんだけど、寝坊かな?

あの子もいない。
入学してこなかったのかなぁ?
残念。
そう思っていると御幸くんの大きな声がした。



あれはバレちゃうって…。罰として朝練中走らされちゃってるし。


「なにやってんのよ」

「DVD見過ぎちゃった!モーニングコールがなかったから」

「バカ!もっと走らされてこい!!」

寝坊したあの子も悪いけど、早速悪目立ちしちゃって。
監督にタメ口まで…。


久しぶりに監督の遠投を見たけど、本当に肩強い。
現役さながらの強肩ぶりは一年生には、強烈だよね。

与えられたチャンス。
遠投で曲がっちゃって、フェンスには届かず…。
あれからずっと走らされてる。


「おもしれーだろ、あいつ。」

「他人事だなぁ…練習にも参加できなくて叫んでたよ?」

「こんなことでくじけてちゃうちでエースになんてなれねぇよ」

それは確かにそうだけど。



朝早くから一人で走ってる。

「沢村くんおはよう!早いね
私、マネージャーの矢代舞。よろしくね」

「おはようございます。」

そう挨拶をしてまたランニングを始めた。


「監督、高島先生
おはようございます。」

「相変わらず早いわね。おはよう。」

高島先生は沢村くんのことをフォローしていた。

「今はまだ、日が暮れるまで走らせておけ。」




今はまだ…。


頑張れ、沢村くん。チャンスはまたきっと訪れるよ。


2年生になってもやっぱり同じクラス
倉持くんも一緒だった

「まーたかよ…」

「こっちのセリフだ」

「御幸、お前やっぱり性格悪いぞ」


休み時間の度に御幸くんのとこにやってきては、口喧嘩をする二人

御幸くんの席の隣の私も巻き込まれる

「矢代も言ってやれ
御幸の腹黒さ、見かけに騙されんじゃねぇぞって」

「ほんと、キャッチャー向きだよね」

「舞ちゃーん、それひどい」

笑いあってると、話題は1年生の事になった

中でも目立ってるのは、沢村くん、降谷くん、小湊くん
東条くんに金丸くん。
沢村くんに関しては、あの騒動があったから余計に印象に残ってる。

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