• テキストサイズ

ダイヤのA 御幸一也

第68章 開会式


食堂にて、由良総合の分析が終わったあと沢村くんに明日ブルペン入るか?と声をかけた一也。
降谷くんはその次と一也の予定は埋まっていく。

「御幸、俺は?俺のはいつ受ける?いつ受けたい?」

いつになく積極的なノリくんに周りがザワつく。

一也も怯んでる…ほんと珍しい。

「くっ、この積極性がもっとあれば…」
「いいぞノリもっといけ。」

やんややんやと大騒ぎ。

「じゃぁ今から行くか」
「行こう。今すぐ。」

「カップリング成功だな。」
バッターボックスに入る!俺審判と次々に名乗りをあげて、私も手伝いたかったけど、やることなくなっちゃった。



「仲良いよね3年生達。」
「妙に落ち着いてるというか」
「吹っ切れてるというか」

「よく笑ってる。」

2年生達が3年をみてそう話してるのが聞こえた。

「御幸先輩、ノリ先輩に取られちゃいましたね。」
「一也はキャッチャー冥利に尽きるよね。投手陣から取り合いされて。」
「今日は俺らの練習に付き合ってくれませんか?」
「いいよ、なんでも言って!」

ボール拾いでもなんでもするから。
チームの雰囲気はすごくいい。
初戦は15日。
それまでいい雰囲気を保てたらいいな。

ノックを打って欲しいと想定外の事を言われてびっくりした。
打てなくはないけど、監督みたいにうまくない。
比べられても困るけど。

1年の時に比べたら多少打てるようになったけど、私でいいの?
セカンド、サード、センター。
彼らの守備範囲のもう一歩外へ。

「おーおー、やってんな。舞、キャッチャーフライあげて。」
「キャッチャーフライって難しいのに…」
「できんだろ?見てたら受けたくなってきた。」

いるなぁとは思ってた。

3人にいいよな?と断って一也はいつもの定位置に座る。
ノックを受けるとき一也の一瞬下を向く仕草がたまらなく好き。

フライあげるの下手くそだって笑わないでよねと思いつつ、打った打球は空高く舞い上がった。

「ひぇーー、高く上げすぎた!」
「楽勝。」
打球を追いかける一也は楽しそう。
てか、ほぼピッチャーフライになっちゃった。
やっぱキャッチャーフライって難しい。

ノックを終えて、整備をする。

「ノリくんのボールどうだった?」
「いい感じだな。ここ最近だったら1番いい。」

だからかな、一也に受けてほしかったの。
/ 362ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp