第60章 嫉妬
どうやったら私の気持ちが伝わるか、ない頭で一生懸命考えたのに…。
キスに応えてくれないのってこんなにも、辛いんだ…。
御幸くんがいつもするみたいに、真似してみたけど、全然ダメ…。
息継ぎをしようと一瞬唇を離したら、手首を取られて壁に押し付けられた。
メガネの奥の瞳はギラついていて、怒ってるのかなんなのかよくわからない。
求めていた御幸くんの熱い熱い舌が、くちゅくちゅとエッチな音を立てて絡み合う。
私の足を割って御幸くんの太ももがグリグリと敏感な所を刺激してくる。
「……っ、ふぅ……ン……ンゥ…………」
「意地悪しすぎたな…。」
フッと笑っていつも向けられる優しい眼差し。
ホッとした…。
御幸くんの胸元に収まって、ジャージをキュッと握りしめる。
「不安だった?」
コクコクと頷く。きっと満足そうに笑ってるんだろう。
「奥村の事でさっき話し合ったばっかなのになぁ。
今度は真田だもんなぁ。俺、感情が迷子なんだけど、どうすればいい?」
ごめん、ごめんね。
御幸くんの背中に腕を回してギューって抱きしめた。
こんなんじゃ伝わんないかもしれないけど…。
御幸くんの事が大好きって伝わって欲しい。
「必死に俺を求めてる姿に免じて許してあげる。」
ホッとしたけど、顔をあげられない。
御幸くんの腕の中が心地よくてずっとこのままがいいと思ってしまう。
抱きしめられていた腕が緩んで、制服のスカートの中に御幸くんの手が滑り込んで来た。
ビクンと反応してしまう。
声は御幸くんの腕の中にいたおかげでかき消された。
「おやおや、キスしただけなのに、こんなに濡らしてるやらしー子は誰だろね。そんなに気持ちよかったんだ。」
絡めてくれるキス…嬉しくて気持ちよかった。
こんな場所でダメって頭ではわかってるのに、頭が真っ白で何も考えられない。
御幸くんの指にイチイチ反応しちゃう。
でも、1番触ってほしい所は掠めていく。
音を立てて引き抜かれた。
ホッとした?いや、もっとして欲しかった。
暗闇の中、御幸くんの指はエッチに光ってて、私に見せつけるみたいに舐めた。
「あまっ…」
「やだ、そんなわけないじゃない…」
「甘いよ、舞ちゃんはどこ舐めても甘いよ。」
首筋をねっとりと舐め上げられて、声を抑えるのに必死だった。