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ダイヤのA 御幸一也

第42章 帰り道


私の最寄り駅について、自宅まで歩く。
今度は逆に私の中学の友人達に会った。

口々にあの舞が彼氏を連れて歩いてる!と驚かれた。
しかも相手が、雑誌にも取り上げられた御幸くん。
有名人だしイケメンだし、みんな御幸くんを見て頬を染めてる。

「ボサッとしてたらファンの子にとられちゃうんだから、しっかりしなよ。」

「その辺は心配しないで大丈夫。俺が舞ちゃんにベタ惚れだから。」
その場にいた、御幸くん以外が真っ赤になった。

ごちそうさまでしたってタジタジな友人たちに手を振って、自宅を目指す。

「あれ?俊平?」
「おー、あけましておめでとう。今お前んち行ってきた。
あいつに新年のあいさつ。おじさんもおばさんも元気そうだな。」
「そっか。ありがとね。」
「しかし、お前らも相変わらず仲良いな。つけいる隙なさそう。」
「当たり前だ。諦めろ。」
「ハハッ、そうでなくちゃな。」

手を繋いでる御幸くんの手に力が込められた。

薬師も関東大会の結果が良かったから選抜に行けるかもしれない。
薬師と甲子園でできたら最高だよね。

「寒いんだから風邪ひくなよ。」
それを言うために身をかがめて視線を合わせてきた俊平。
御幸くんは慌てて私を後ろに引っ張った。

「近え。」
「はいはい。じゃぁな。」
「ったく、油断も隙もねぇな。」

俊平にバイバイして、歩き出した。


マンションの下でお父さんに鉢合う。
お酒を買いに行ってたみたい。
挨拶をして少し緊張してる御幸くん。
「上がってもらいなさい。ここまで送ってきてもらったから、温かいものでも母さんに入れてもらおう」
「お邪魔します。」

御幸くんのイケメンぶりにお母さんはメロメロだし、お父さんには甲子園頑張れと檄をもらっていた。

兄貴にも手を合わせてくれて、いつもより賑やかな元旦の夜。

また明日と手を振って御幸くんを見送った。


家についたとメッセージをくれて、自室でしばらくメッセージのやり取りをする。
お父さんもお母さんも御幸くんを気に入ってくれて、また連れておいでって言ってたことをメッセージに書いた。
ほっこりしたままベットに入るとすぐに眠りに落ちた。
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