第5章 Tell me cute
「好きって言って欲しい」
「っ、…!!!」
ッチと盛大な舌打ちをするかっちゃん。
これはもしかしてしなくても、とんでもないことを言ったのでは。
やってしまったと思い、やっぱりいいと言おうとした。
「凛、…だ」
が、かっちゃんは私のの喜ばせ方を理解していると思う。
こんなときに名前呼びはズルすぎる。
はっきりと好きだって聞こえなかったけど、照れ隠しのように頭を掻き回す様子に自然と口角が上がってしまう。
甘やかしてくれるかっちゃんに擦り寄った。
「…んぅ」
「凛っ、」
触れるだけのキスを数回繰り返すと深いものへと変わっていった。
いつだったか習得したキスするときの大人な小悪魔テクを全部忘れてしまったけど、もうなんだっていいか。
後でどうやって授業をサボった言い訳をしようと心配した。
けど特になにも思い浮かばなかったのでキスに意識を傾けることにした。