第8章 好きな人に好きっていう日♡ シエル、エリザベス
そしてバレンタイン当日
『…….』
「どうした?リジー。
あんまり顔色が良くないようだが…」
『シエル…』
「?」
『ごめんなさい!!!』
「!?」
『あのね、シエルにバレンタインのガトーショコラ作ろうと思ったんだけど、
全然、上手くいかなくて
とてもシエルに食べさせられるようなかんじじゃなくて……….』
その途端一気に感情が、押し寄せてきて
私の目からは大粒の涙が、ぽろぽろと落ちた。
もっと前から練習しておくべきだったんだ。
そうすればちゃんと
シエルに食べてもらえることができたのに。
こんなんじゃ、シエルの、お嫁さん失格だよ……