第26章 個性事故で好きな人に / 甘
『ご、ごめんね、邪魔、しちゃって…』
私は申し訳なさそうに彼に話しかける。
「別に…、背中ぐらいでなんともねーわ」
爆豪くんとは背中合わせで座っている。
鋭児郎くんとお出かけ中に子供とぶつかってしまい、個性をかけられてしまった。
その個性は好きな人に触れないといけない個性。
何がいけないのかは個人差でわからないけど、死ぬこともあると親御さんから伝えられて急いで寮に帰ってきた。
鋭児郎くんに協力してもらって、恥ずかしいけど思い人である爆豪くんにお願いして今こうして触れることが出来た。
好きな人に、例え背中だけでも、触れられるのはやっぱり嬉しい。
もちろん爆豪くんには本当のことは言えないけど、やっぱり勘が鋭くてー。
「んで、なんで俺なんだよ…?」
『えっ?//』
「異性なら、切島でも、よかったんじゃねーのか?」
『…そ、れは…っ///』
返事に困っているとふと呟かれる。
ーま、お前じゃなかったら断ってたがな
END