第23章 止まらない、この気持ち
普通科の私は今一目散にA組のクラスへ全速力で向かっていた。
今日は出久くんがインターンから帰ってくる日。
やっと、やっと出久くんに会える。
『出久くーんっ!』
私は、出久くんを見つけると思いっきり抱きついた。
それはもう体当たりに近いけど、出久くんは嫌がることもなく抱きとめてくれた。
「リルルちゃん!?// あああのっ///すすすすごく嬉しいんだけど// 一応ここ教室というか皆いるからっ/// 」
「おーさすがリルルちゃん大胆やね〜」
「そういうことはよそでやりたまえ!」
「…緑谷〜死ねっ」
私の事はA組のみんなにとっては有名みたいで名前も知っている。
私ももちろんみんなのことは知っている。
お茶子ちゃん、飯田くん、しまいには、峰田くんにいろいろ言われてるけど、私はおかまいなしに、出久くんの胸にすりすりする。
『だって1週間ぶりなんだもん〜あーやっぱり落ち着くー…』
「…リルルちゃん、と、とりあえず一旦離れよう?///」
さっきから顔が真っ赤で可愛いけど、そんなに離れたいのがなんか悔しい。
『…む、出久くんは寂しくなかったのー?』
「そ、そりゃあ寂しかったよ!寂しくないわけないじゃないかっ!///」
『じゃあ…もう少しだけこのままでもー』
出久くんの顔が私の耳元に近づいて囁かれ、私の顔がみるみる熱くなるのがわかる。
ー ここじゃ落ち着かないから早く部屋行こう?
その方がもっとぎゅっとできるから、ねっ?
END