第22章 君がかけた魔法
『出久〜? 早く行かないと遅刻しちゃうよー?』
「はーいっ、わかってるー!」
今日は早出だからって、早めに起こしたのになんだかんだ二度寝したり、イチャイチャしてたらあっという間に時間は過ぎてしまっていた。
ー もう絶対出久と寝ないんだからっ///
決意してもベッドは1つしかないから一緒に寝ないといけないんだけど。
私は、キッチンでお弁当を包んで玄関に向かうと、2階からバタバタと駆け下りる出久と出くわした。
『はい、お弁当だよ』
「うん、いつもありがとうっ!」
眩しい笑顔を向けてお弁当を受け取ると玄関のドアを開ける。
「…っと、危ない、忘れるところだった!」
『ん…? どうしたの?…んっ!?///』
出久は、私を引き寄せて私の唇にちゅっ、と触れるだけのキスをした。
『…〜っもぅ〜///』
ー あーもぅ可愛いなぁ〜、早く仕事終わらせて帰るからね!
END