第21章 視線の先
これからプールの授業。
みんなで水着に着替えてプールサイドに行くと、男子は既に集まっていた。
ふと、視線を感じて見渡すと顔が真っ赤の緑谷くんと目が会った。
『どうかしたの? 緑谷くん?』
「へぁ!? いいいいやっ!ななななんでもないよっ!?//」
もの凄い勢いで否定してるけど、どう見ても大丈夫じゃない気がする。
目がすごい泳いでるし、手の動きが尋常じゃない。
『ほ、本当に大丈夫っ? 熱でもあったらー』
「だだだだ大丈夫だからっ///」
『そう? 本当に調子悪かったら言ってね!』
保健室にでも連れて行こうかと思ったけど、お茶子ちゃんに呼ばれたため、私はとりあえずその場を離れた。
*
「びびびっくりしたぁ〜///」
僕が片思いしてる癒月さんに声をかけられた。
まさか目が合うなんて思わなかったっ…//
まぁ僕がずっと見ていたからかもしれないけど…
僕は深く深呼吸して落ち着こうとするけど、あんな至近距離で癒月さんを見たら、興奮を抑えられなかった。
白くて細い足…女性らしい身体のライン…
極め付けはー。
「胸大きいんだなぁ…//」
思い出してしまってその後の授業に全然集中出来なかった。
END