第11章 ささやかな幸せを噛みしめて
私が、お風呂から上がるとわしゃわしゃとタオルで吹いてる出久くん。
ー え、ちょっと可愛い…//
変な感情が芽生えつつ、ついでに思いついたことを言ってみた。
『ねぇねぇ、髪乾かしてみてもいい? 』
「あ、おかえり、って、えっ⁉︎// いいの⁉︎」
なぜか驚かれた。
『もちろんだよ!じゃあ、ここに座って!』
私は出久くんのベッドに座って、出久くんを私の前に座らせる。
「お、おお願いしますっ…/// 」
『うん、まかせといてー!』
照れる出久くんに対し、ふっさふさの髪にする為に意気込む私。
ー でも、へたってる出久くんの髪も好きなんだよなぁ//
『熱かったら言ってね?』
「は、はいっ⁉︎//」
ドライヤーの熱を確認しながら、出久くんの髪を触る。
ー え、もうこの時点でふさふさってどういうこと?
「リルルちゃん、すごく気持ちいいよ〜」
『ふふ、それなら良かった♪』
わしゃわしゃと髪を乾かし続ける。
『はい、終わったよ?』
「ありがとう、リルルちゃん、
じゃあ次は、僕の番、だね!」
END