第7章 無防備な寝顔
ある日の早朝、私はいつもより早く目が覚めた。
春とはいえ、まだ肌寒い。
ココアでも飲もうかと共有スペースに向かった。
『あれ? 誰かいる?』
そこには、密かに恋心を抱いてる緑谷くんがソファで寝ていた。
ところどころ、擦り傷だったり、服が汚れている。
『今日も特訓していたのかな? 』
いつも一生懸命で、誰にでも優しい。
本当にヒーローに向いてるなぁと思っていた。
でも、こんなところで寝てたら風邪をひいてしまう、起こした方がいいんだろうけど。
もう少しだけ、見ていたい。
じーっと、見つめていると可愛いなぁとか、起きたらどうしようとかいろんな感情が巡った。
『…やっぱかっこいいなぁ///』
つい、口走ってしまったけど起きてないから大丈夫だよね?
私はそばにあった出久くんの上着をそっとかけて部屋に戻った。
*
ー どどどうしよ、起きるタイミング逃したし、凄い見られてたし、しかも、癒月さんから、かかカッコいいっ、だなんて!?///
ちゃっかり起きていた緑谷くんでした。
END